(短編)君に微熱





お昼も、最近では同じ学部で仲良くなった子や、和泉と二人で食べることが増えた。


和泉は雅のことを、どう思ってるんだろう。


学食のカレーライスを口に運びながら考えていると、向かい側に座っていた和泉がテーブルを、こんこん、と指でつついた。



「は!な、なに?」


「また、考え事?」



頬杖をついて、私の顔を覗きこんでくる。

この長身眼鏡は、もう少し自分の行動が人にどれだけ影響を与えているか思い知るべきだ。

熱くなる頬を押さえて、雅の名前を口にする。



「・・・そうだね、確かに最近素っ気ないかも」


「うん、仕方ないとは思うんだけど、ちょっと寂しいよね」


「じゃあさ、近いうち三人で飲まない?俺、雅に声かけてみるよ」



和泉が声をかけてくれるなら安心だ。

その言葉に甘えて、お願いすることにした。





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