【短編】告白~難病少女と無愛想少年~
まだ早朝。
隣の女の子はまだ寝ているだろう。
そのとき、点滴の台を動かす音が聞こえた。
ヤバいと思って布団を被る。
足音がどんどん近づいてきた。
「あの……大丈夫ですか」
か細い、少女の声だ。
俺はなんだか安心して、布団から顔を出した。
そこには、可愛い顔をした俺と同い年くらいの少女がいた。
細くて折れそうな腕は点滴の針に繋がれて固定されている。
それに顔色がかなり悪い。
まさに“病人”といった風貌。
「……大丈夫。悪い。急に叫んだりして」
ふてくされたように謝ると、少女は笑顔になった。