恋愛ポイントカード
すること
少し歩くと男が立ち止まり、空き教室の中に足を進める。
さっきから私達は何も話していなくてなんだか気まずい状態。
「用件はなんですか?」
ここは早いとこ聞いといてさっさと帰ろう。
…早く終わる気もしないけど。
「これのことだけど」
そう言うと男は、今朝私が渡されていたポイントカードを持っていた。
別にもう、めんどくさいからいらないよ…
「もういいです。それあげます。それでは…」
私はくるりと体の向きを回転させて足を進める。
「…このポイントが全部たまったら…何が起こるか知ってるか?」
突然、そいつが口を開いた。
そんなこと知らない。
けど、知りたい…
ポイントがたまったらどうなるのか。
それだけだったら聞いてもいいよね?
「知りません。それだけでいいので教えてください」
「………ふぅーん?でもお前には全部教えなきゃいけないな?どうせお前と俺でポイントためるんだから」
は?なにその自分勝手な考え。
私はポイントなんかためないし。
あー。なんかなんかこんなやつと一緒にいると聞く気も失せてきた。
どうせポイント貯めないんだし、聞く意味もないよね。