ノリで付き合ってしまいました【企画】
ひととおり写真を撮り終えて、麗ちゃんとふたりで別れを惜しんでいると、



あたしたちの前を素通りする男の子の姿が見えた。



それは、同じクラスの五十嵐くん。








「五十嵐く~ん!もう帰るの?」



麗ちゃんの声に反応した五十嵐くんが、卒業証書だけを片手に、チラリとこっちを振りかえる。



「おー…」



「五十嵐くんって、北高だよね。あたしたちもだよ」



麗ちゃんが笑顔を向けても、無愛想な顔のままの五十嵐くん。



「あっそ、またな」



そしてそのまま歩きだす。





< 5 / 46 >

この作品をシェア

pagetop