Heat haze〜陽炎〜
公園について間もなく弘人先輩がやって来た

「悪い、待たせた?」

少し息が切れてる先輩を見てそれすらカッコいいと思ってしまう


外灯のしたのベンチに座った


「あの、今日は突然どうしたんですか?」


少し先輩を見てまた視線を手に戻した


二人っきりなんて初めてで恥ずかしくてどうしていいかわらからない


「あー…。
ごめん。俺変にカッコつけたり、演出したりできないからそのまま言う。」


先輩が私を見つめた

「りょうが好きだ。」


遠くで電車の走る音が聞こえた


そして
先輩のまっすぐな瞳


「私…も、弘人先輩が好きです。」


言った瞬間
先輩の香りに包まれた


「マジで!?
やっべ…すっげぇ嬉しい。」


お酒の勢いもあってか頭の芯がくらくらした



「大切にするから。」


「はい。」


抱き締め合う私には目の前の恋が何よりも輝いて見えた
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