Heat haze〜陽炎〜
人波の中で見つめ合う私達
「やっぱり…モト兄だ。」

少し息が切れる私
そんな私をモト兄は見つめてるだけ


「どうして…ここに?」

答えようとしたとき人にぶつかって体制を崩した私


フワッとモト兄が抱き止めてくれた


「あっぶねぇ…。
ちょっと抜けよう。」


そう言って私の手を引いて歩き出したモト兄


懐かしい手の温もり

あの頃と変わらない
このときはそう思えた
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