Heat haze〜陽炎〜
「え?明日、水着を買いに行くの?」


服を着ながら先輩は言った

「うん。
愛子とね、新しい水着がほしいなぁって話になったんだ。」


私も散らばった服をかき集める


やっと下着を発見したとき取ろうと伸ばした手に
先輩の手が重なった


背中にかかる重み
体温
そして
耳にかかる熱い吐息


「派手なのはやだ。」


ブルッと体がうねる


「他の男にこんな綺麗な肌は見せたくない…。」


背中に熱い舌が這う


「ひゃぁっ…!」



「わかった?」


低い声が耳に戻ってくる


「返事は?」

クチュッと耳に入る舌が私に絶対の服従を促す


「んっ…は…い。」


その後
また体を重ねた私達


刻み付けられた
愛の印


そっと指で触れると
先輩の熱が息を吹き返した
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