Heat haze〜陽炎〜
〜〜♪
ビクッ
携帯のアラームが部屋に響く
モト兄の携帯だ…
ど、どうしよう…
あせる私を無視して
モト兄の手が携帯に延びた
アラームを止めると
ゆっくりと体を起こす
そして首を回して鈍い音を鳴らす
「ん……
りょう?起きたのか…―?」
私を見てダルそうに立ち上がる
「…あ、…モト兄…私…。」
上手く話せない私
そんな私の頭にポンポンと手が伸びた
「飲みすぎだ。」
諌めるような
優しい声が私の固まった体を溶いていく
「ごめんなさい。」
謝るとフッと笑ってモト兄はキッチンへ向かった
「コーヒーのむ?
それとも水?」
「あ…水で。」
キッチンから響く音
私は立ち尽くしたまま
「ほれ。
テーブルはないけど座れば?」
モト兄から手渡されたペットボトルの冷たさが気持ちよかった
ゆっくり座る
モト兄は私の隣
「……。」
沈黙が続く
「あ、そういえば、昨日携帯がすごくなってたぞ?」
「え…―?」
言われて携帯を見ると
【着信あり 5件】
うそ?
その着信は全部弘人先輩
「彼氏だろ?」
モト兄は私の方など見ないでオーディオをいじりながら言う
「え?
あ…―うん。」
嘘をついても仕方がない
私はそのまま言う
「大学の先輩なんだ。」
気まずくなる私
その私を気にすることなく
「そうか。
安心しろ…なんにもしてないから。」
そっけない
それが
なぜか
すごいショックで
「わかってるよ。
じゃ、帰るね。
バイバイ…モト兄。」
ビクッ
携帯のアラームが部屋に響く
モト兄の携帯だ…
ど、どうしよう…
あせる私を無視して
モト兄の手が携帯に延びた
アラームを止めると
ゆっくりと体を起こす
そして首を回して鈍い音を鳴らす
「ん……
りょう?起きたのか…―?」
私を見てダルそうに立ち上がる
「…あ、…モト兄…私…。」
上手く話せない私
そんな私の頭にポンポンと手が伸びた
「飲みすぎだ。」
諌めるような
優しい声が私の固まった体を溶いていく
「ごめんなさい。」
謝るとフッと笑ってモト兄はキッチンへ向かった
「コーヒーのむ?
それとも水?」
「あ…水で。」
キッチンから響く音
私は立ち尽くしたまま
「ほれ。
テーブルはないけど座れば?」
モト兄から手渡されたペットボトルの冷たさが気持ちよかった
ゆっくり座る
モト兄は私の隣
「……。」
沈黙が続く
「あ、そういえば、昨日携帯がすごくなってたぞ?」
「え…―?」
言われて携帯を見ると
【着信あり 5件】
うそ?
その着信は全部弘人先輩
「彼氏だろ?」
モト兄は私の方など見ないでオーディオをいじりながら言う
「え?
あ…―うん。」
嘘をついても仕方がない
私はそのまま言う
「大学の先輩なんだ。」
気まずくなる私
その私を気にすることなく
「そうか。
安心しろ…なんにもしてないから。」
そっけない
それが
なぜか
すごいショックで
「わかってるよ。
じゃ、帰るね。
バイバイ…モト兄。」