Heat haze〜陽炎〜
「しかも、相手がりょうが好きだと言っていたバンドのボーカルだった。
どこの誰かわからなかったらもっと楽だったよ。
笑っちゃうよな…
りょうが好きなものを好きなりたくて…、必死になって調べたバンドのボーカルだったなんて。」
私…こんなに先輩を傷付けていたの…―?
傷付けたくなくて
一緒にいたのに
「いつも、別れようって言われるんじゃないかって、ビクビクしてた。
でも…俺に尽くしてくれるりょうを見ているうちに、大丈夫かもしれないなんて
淡い期待を持ち始めていたんだ…
だけど
その矢先にコレかよ…。」
先輩の瞳が潤む
「先輩…
私は………。」
「最後くらい
カッコつけさせてくれ…よ。
りょう……―別れよう。」
その瞬間に先輩の頬を一筋の光が走った
「先輩っ……!私は…。」
「帰ってくれ。」
冷たくいい放たれた言葉
でも
そこから溢れ出す優しさ
先輩
あなたはどこまでも優しくてカッコいいんだね
「…ごめんなさい…。」
深々と頭を下げて部屋を出た
溢れる涙を止めることなく
私は歩き続けた
どこの誰かわからなかったらもっと楽だったよ。
笑っちゃうよな…
りょうが好きなものを好きなりたくて…、必死になって調べたバンドのボーカルだったなんて。」
私…こんなに先輩を傷付けていたの…―?
傷付けたくなくて
一緒にいたのに
「いつも、別れようって言われるんじゃないかって、ビクビクしてた。
でも…俺に尽くしてくれるりょうを見ているうちに、大丈夫かもしれないなんて
淡い期待を持ち始めていたんだ…
だけど
その矢先にコレかよ…。」
先輩の瞳が潤む
「先輩…
私は………。」
「最後くらい
カッコつけさせてくれ…よ。
りょう……―別れよう。」
その瞬間に先輩の頬を一筋の光が走った
「先輩っ……!私は…。」
「帰ってくれ。」
冷たくいい放たれた言葉
でも
そこから溢れ出す優しさ
先輩
あなたはどこまでも優しくてカッコいいんだね
「…ごめんなさい…。」
深々と頭を下げて部屋を出た
溢れる涙を止めることなく
私は歩き続けた