Heat haze〜陽炎〜
『…着信もメールも拒否してたから…。あの日の俺が原因なら…―謝りたくて。』
あの日
モト兄が私を抱き締めた日
私は
あの瞬間にモト兄への想いに気付けた
「違うの…
違うのぉ…―。」
声に涙が滲む
「モト兄と連絡しなくなったのは……
私が…本当の気持ちに気づいたから。
それでも、彼氏と…一緒にいることにしたから…。」
『そうか…。』
モト兄の声が消えそうなくらい小さくなった
「でも、結局はダメだったんだよ…。そんな中途半端な事じゃ誰も幸せに出来なかった。
自分が一番可愛かったんだ。私は……卑怯者なの。」
泣かないようにしていたのに
涙はもう私の意思を無視する
『そうなんだ…。
…
…
でも、ソレに気付けたならりょうは最低じゃない。
大丈夫。
他のヤツが離れて行っても俺がずっとお前の味方でいるから…。』
いつかも言われた言葉
どんなにいじめられても
モト兄は同じことを言って私の傍にずっといてくれた
「モト兄…―
モト兄ぃ……―。」
泣きながら名前を呼ぶ事しかできない
もう、止められない
自分の意思じゃどうしようもない
『りょう、今どこ?』
「あ、アパート。」
『待ってろ
今行くから。』
そう言って電話が切れた
あの日
モト兄が私を抱き締めた日
私は
あの瞬間にモト兄への想いに気付けた
「違うの…
違うのぉ…―。」
声に涙が滲む
「モト兄と連絡しなくなったのは……
私が…本当の気持ちに気づいたから。
それでも、彼氏と…一緒にいることにしたから…。」
『そうか…。』
モト兄の声が消えそうなくらい小さくなった
「でも、結局はダメだったんだよ…。そんな中途半端な事じゃ誰も幸せに出来なかった。
自分が一番可愛かったんだ。私は……卑怯者なの。」
泣かないようにしていたのに
涙はもう私の意思を無視する
『そうなんだ…。
…
…
でも、ソレに気付けたならりょうは最低じゃない。
大丈夫。
他のヤツが離れて行っても俺がずっとお前の味方でいるから…。』
いつかも言われた言葉
どんなにいじめられても
モト兄は同じことを言って私の傍にずっといてくれた
「モト兄…―
モト兄ぃ……―。」
泣きながら名前を呼ぶ事しかできない
もう、止められない
自分の意思じゃどうしようもない
『りょう、今どこ?』
「あ、アパート。」
『待ってろ
今行くから。』
そう言って電話が切れた