青空の向こうでも
平凡な日常
“チュンチュン”
朝一番初めの日課、それはすずめの鳴き声で目覚めること。
ほとんど白い家具で統一された部屋。
ここは私の部屋だ。
時計を見ると7時30分でちょうどいい時間。
ベッドから降りて制服に着替えて髪をセットする。
鏡を見てひとこと。
「よしっ完璧。」
部屋から出ると美味しそうな食パンとココアの香りが漂っている。
それを寝ぼけまなこの私は少しにやけ気味で嗅ぎながらリビングへ向かう。
「あっおはよう!希沙良、ご飯作ってみたよ。」
「おー、やるじゃん!でも味が肝心だよ?」
「う…。大丈夫だって…。」
「ふふっありがとう。いただきます。」
そう言って親友でもあり、ルームシェアメイトのすみれが作った初めての朝ご飯を口にする。
「んっおいしいよっ」
「ホント!?よかったぁ~。」
ほっとしたようなすみれの顔を見るなり、私の顔は笑顔になった。