〜今、キミに伝えたい〜
いつも、帰るときに作った泥団子は砂場に投げていたが、毎回毎回、泥団子は当然のごとく割れた。

だから、『投げても割れなかった』というのはとても喜ばしい事だった。


二人は手を取り合い、喜んだ。

「じゃあ次は、うちが投げるね」

愛海が投げる。
期待はしていたが、すぐに割れてしまった。


次は、楓夏。

砂場にもう一度投げた所、またしても割れなかった。

奇跡ではなかったようだ。

「う、嘘っ!」「すごーいっ!!」

楓夏は嬉しくなり、口元がほころんだ。


「じゃあ、次は校庭に投げてみよっか!」

気持ちは、半分に分かれていた。

校庭なんて固いんだから、割れちゃうよね。
でも、砂場で割れなかったんだから、もしかしたら・・・・・・もしかしたら、割れないかもしれない。
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