〜今、キミに伝えたい〜
学校の休み時間だって。


二年生の時は二人だったのに、新しくあきが入って来て、話す量だってぐっと減った。


遊ぶ時だって。

あきは苦手だったから、もちろん愛海を誘った。

あきの、居ない所で。


でも学校の、もうすぐ帰りだという頃。

あきが愛海に笑って尋ねる。

「ねーねー、愛海ー、今日遊べる?」

「今日は楓夏と遊ぶんだ」

「あきもいい?」

「楓夏に聞いてみるね」


愛海はいつも、楓夏に『あきも一緒にいい?』と聞きに来てくれた。

けど。

言えるわけないよ。

『ダメ』なんて。


だから、楓夏は決まって俯き、沈んだ声で告げる。

「・・・・・・いい、よ」
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