〜今、キミに伝えたい〜
6,友情なんて、儚いもの?
いつからか、運命の女神は終わりを指差していた。
男子ドキドキのバレンタインでは、お互い手作りのチョコを交換した。
いわゆる、“友チョコ”という物だ。
楓夏の作ったチョコは、板チョコを溶かしてカップに流し込んだだけの簡単なチョコだったけど、愛海は喜んでくれた。
愛海のチョコは生チョコトリュフで、楓夏の毎日を表すかのように、甘かった。
あと、あきとも仲直りをした。
あきから、「もうこんなのは嫌だよ。仲直りしよう」と言われ、仲直りをしたのだ。
自分から言い出せなかった自分に嫌気がさし、情けなくなり、同時に心の広いあきを尊敬した。
そして、今度こそ、三人で仲良く遊ぶことができた。
でも、終わりは。
すぐそこまで迫っていたんだ。