Golden Apple
キャッツアイ







ゴミ捨て場に行くと、近くの電線の上から鴉が狙っていた。それと睨み合いを少しだけする。

飛び立った後ろ姿にあっかんべーをした。

鴉、それはこの街の神と同等に崇められているもの。

都市伝説と同じようなものだ。この街は鴉に守られている、隣のニュータウンは鷺に守られている。

鴉と鷺と呼ばれる人間は歳をとらないと言われていた。

そんなファンタジーな話。どうせ誰かが面白がって黒と白だからというありきたりな話を作り上げただけだ。

だから、あたしはその誇り高き鴉よりも、死体に群がるハイエナの方が好きだった。




< 100 / 475 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop