Golden Apple


「クーラーギーちゃん」


とんとんと肩を叩かれる。キッシーだけれど、あたしは顔を上げなかった。

次の授業が体育じゃないことはよく分かっている。


「起きようよ、次お昼だよ」

「昼だから寝てんだけど」


面倒だと思いながらも顔を上げた。

前の席のミヤシタが居ない。いつも昼は食堂へ行くんだっけか。


「何か用?」

「トウガが来てるよ」


キッシーはこれから何処かへお弁当を持って食べに行くのか、後ろに女子を携えていた。

言われて考える。

ああ、トーガ。



< 168 / 475 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop