Golden Apple

冷たい空気の通る場所に脚を組んで一点を睨む。マンションに帰らないと言ったは良いものの、金も無ければ煙草もない。

こっちに来てから幹部以外の繋がりもない。

キッシーが通れば良いけれど、普通の家庭そうだしいきなり泊めさしてとは言えない。あたしもそのくらいの礼儀は弁えている。

通り行く人々を眺めていると、そこを通ったミヤシタと目が合った。

向こうも立ち止まる。


「…捨て猫ごっこ?」

「ちげーよ」


久しぶりに話した。学生に見つかったら面倒だな、と思いながらも少し懐かしい。

それだけ言って行くのかと見ていたら、近づいてくる。



< 225 / 475 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop