Golden Apple
わかったようにミカミは煙草をタクトに投げた。
「サンキュ、つかさっさと出てった方が良いぞ。少ししたら本職くる」
「そのつもりです、では」
後ずさっていたあたしの手を握って入ってきた扉の方へ歩く。さっきから振り回されている気しかしない。
後ろから声がかかる。
「新入りだからって好き勝手やったら潰すからな」
煙草の煙を燻らせながらこちらを見ていた。
肩越しにあたしだけが振り返る。
返事はしなかった。
…こいつら、何だろう。