Golden Apple
この前のリサの件のこと。
「まあ急がなくともすぐに普通に話せるようになるよ。今日はこれで、ミヤシタのことも宜しくね」
ぽんぽんとあたしの頬を優しく叩いて向こうへ行ってしまう。ミヤシタも入り口の方にいた。
追う気力は残ってなかった。
手が掛かった首に違和感が残る。気持ちが悪い。
倉庫の外で雪が降っていた。
「クラギ、トウガ」
お次はミカミの番。
バチン、と顔を掴まれた。トーガも一緒に。
「何してるんですか、二人とも。どうしてここに居るんですか」
「そ、それはこっちの台詞だっての。なんでお前等ここにいんの?」