Golden Apple

肩を竦める。それからちゃんと体をミカミに向けて、向かい合わせになった。


「そういえば、キッシーはどうなった?」

「ヒガシノときちんと別れることになりました。それから、もうこちら側には来ないと」

「そっか…なら良いや」

「岸本恵にそれを頼まれていたんですね」


そう言われて、ギョッとする。

読まれた、かバレた。
か、バラされた。

ミカミは仕方なさそうに短く溜め息を吐いた。


「…というと、ミカミの方にきた話とは違ったわけだ」


お察しの通り。ミカミも肩を竦める。

じゃあ話したのはキッシーか。



< 326 / 475 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop