Golden Apple
それはあたしにも言えることだけれど、ここで小言は止めて頂きたい。
あたしはミカミの機嫌でも取っておこうと聞いてみる。
「今日の夕飯は何が良い?」
「クラギが」
「は?」
「いい加減、潔癖症の真似事をするのにも飽きた」
…は? と次に出るはずの言葉は飲み込まれた。
下唇まで丁寧に舐められて組み敷かれる。
慣れたように自分の釦を外していくミカミを見上げて、待ったをかける。
「どうしてこんな展開に」
「分からないなら分からないで良いですよ、脊髄反射さん」
分からないけれど分かる。
バカにされているのは分かる…!