Golden Apple



喧嘩した後、学校で視線を感じることはなくなった。

その代わりと言って良いのか、


「クラギはよく目覚まし無しで同じ時間に起きることが出来る」


そういう自分もあたしより先に起きてニュースを見ている。

感心するミカミを無視して、洗面所へ向かう。この家はあまり使ってなかったみたいに綺麗。

顔を洗って歯を磨いた。


「…あいつ最近ずっと近くに居る気がする」


呟いて無性にイライラした。

ミカミは既に制服を着ていて、最初に見た時とはパッと見、印象が違う。

まるで何でも器用にこなす優等生みたいな。



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