Golden Apple

でもミヤシタなら良識はあるかな…と考えるあたり、あたしの頭もおめでたく出来ている。


「クーラギちゃん」


トーガの声に顔を上げると、後ろに女を連れていた。この前まで、当分女はいいやとか言っていたのは誰だって問おうと思ったけれど、知っていた顔だったから黙る。

この女、フクちゃんって呼ばれている、タクトの彼女だ。


「お、久しぶりじゃん。見ない内に背高くなった?」

「うん、沢山伸びた」

「もっと伸びてタクトを越してくれ」


小学生に笑いかけるトーガ。タクトは一番大きい。



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