Golden Apple
でも、ミカミは期待を裏切らない。
結局似た姿すら見えずに、店まで着いた。店の前にはタチバナが立っていて、案内役として置かれたらしい。
「あ、タクトの所の番犬だ」
「は? それ俺のこと?」
不服そうにコウヅカの顔を見るタチバナ。
何となく今分かった。
コウヅカは人を犬に例えるのが好きなのかもしれない。
個室に揃った面々を見て、ミヤシタが聞いてくる。
「愛しのミカミクンは?」
「放浪してるらしい」
「放浪癖があんのかよ」
トーガとミヤシタに挟まれて座る。
コウヅカはフクちゃんの隣に座っていた。