Golden Apple
それに目を取られていると、後ろのトーガが口を開く。
「お帰り、ミカミは?」
「途中でケーキ屋で下ろしてきたからもう来るんじゃね?」
「えーミカミがケーキとか」
似合い過ぎてちょっとウケる、と笑う。
タチバナはタクトの荷物を半分受け取った。あたしだけがついていけてない。
…何をするつもりだろう。
眉を顰めていると、前から頭を掴まれた。ガシッと。
「!?」
「お前の歓迎会も兼ねてるんだからもっと嬉しそうにしろよな」
「…初耳なんだけど」
チキン、ケーキと聞いてそういえば今日がクリスマスだったことを思い出す。