星屑ビーナス



「か、かおり…」

「目の下は黒いし顔は真っ赤だし…どっちかにしなさいよ」

「……」



呆れたように言われた言葉に、私は手に持っていた書類やファイルを一度手洗い場の台に置き両頬を抑えた。



「さては、まーた真崎さんと何かあったわね?」

「え!?なっなんで!?」

「さっきの知香の『セクハラー!』って声、オフィスまで丸聞こえだったわよ」

「!!」



私の声大きいから…!



今頃オフィスでどんな話になっているのやら、そう考えただけで今度は顔は青くなりだす。

そんな私にかおりの顔はまた楽しげにニヤと笑った。



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