星屑ビーナス



「後で来月からの新作についての資料が回るから、ちゃんと目通しておけよ」

「来月から…あぁ、新しいはがれにくいネイルでしたっけ」

「あぁ。はがれにくいし匂いもきつくない。とりあえず試しの5色のみの販売だが評判がよければ色展開していく」

「へー…」

「あ、そういやこれもうちの第一が出した企画だったな。本当、お前になってから第二は負けてばっかだなー」

「なっ!」



真崎さんはバカにするように言いながら、私を見てニヤニヤと笑う。



「ま、悔しかったらもっといいもの作れよ」

「わかってますよ!」

「はいはい、ガンバレー」



そして散々バカにしたような態度をして彼は一人、スタスタとその場を去って行った。


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