星屑ビーナス



「真崎さん、おろして…」

「聞こえないな」

「……」





なんで

なんで、

この前あんな言い方した私に

そっけない態度ばかりしていた私に

こんな風に優しくしてくれるの



軽々と抱き上げたりして

煙草の匂いと、彼の匂いで包んでしまう



(…なん、で…)



その腕と匂いに、安心して

泣いてしまいそうだ





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