星屑ビーナス
『結婚しよう』
そう昔、付き合っていた彼女にプロポーズしたのはもう6年近くも前の話。
付き合ってそんなに経ってはいなかったけれど、互いに結婚とかいう言葉を意識する年齢だったし…そういう話になるのに時間はかからなかった。俺自身躊躇いもなかった。
『ありがとう…悠』
『一生大切にするから』
『…うん…』
だって、本気でそう想ってた
大切な人を心から一生守ろうって
この手で幸せにしようって想ってた
本気で、想ってたんだ
それから親に挨拶も済ませて同棲も始めて、結婚式の日取りも決めて準備に取りかかった。
今ほどじゃなくても毎日仕事でそれなりに忙しかったけど、そんな中でも結婚式の準備も協力した。
式場、料理、演出…あれもこれもこだわる彼女。特にドレス選びはめちゃくちゃ時間がかかって、女は時間がかかるなんて呆れつつも、幸せそうなその顔を見たら嬉しくて付き合った。
『ねぇ悠、このドレスはどう?』
『うん、似合うんじゃん?』
『こっちは?』
『まぁ…いいんじゃないか?』
『もう!ちゃんと考えてよー!』