星屑ビーナス
「実施日は来週の土日。今回は銀座店だからな、気合入れていけよ」
「はい!」
「じゃあ事前に資料にあった通り、商品ごとの担当に分かれてください。他の部署の方々を借りて来たのでお客様だと思って本番同様にお願いします」
「俺とこのデカいのが見回るからな。ちゃんとやれよ」
「ちょっと!言い方!」
キッと睨む私を気にも止めることなく、真崎さんはスーツの上着を脱ぎシャツの袖をまくりだす。
(相変わらず嫌な男…)
しかも私が大きいんじゃなくてそっちが小さいんだし!
言ってやりたい文句をぐっと飲み込み、私もシャツの袖をまくり作業に取り掛かる皆の中を歩く。