星屑ビーナス

11.君次第








そして奥谷と合流しては会社を出て、やってきたのは渋谷にあるデパートの化粧品売り場。

『美粧』そう書かれた看板を掲げたコーナーのそこには、ずらりと当社ブランドの化粧品が並び、その真ん中の一番大きなスペースに『セブンスヘヴン』の売り場が設けられている。



「あっ、真崎くんと奥谷さん!お疲れ様です」

「おう、お疲れ」



そんな中、店頭で出迎えるのは今日も明るい笑顔の華。こうして見ても、相変わらず同じ歳には見えない。



「お疲れ様です。今日はよろしくお願いします」

「こちらこそ。ゆっくりしていってくださいね」



以前のお試し会の時は、奥谷は何やら変な誤解をしてたみたいだが…誤解も解け互いに打ち解けたらしい二人は、顔を合わせた途端にこやかに会釈をかわす。



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