星屑ビーナス
「うわ、痛そうだなこれ」
「見ての通り痛いですよ…」
「…お前、足何センチ?」
「?24ですけど…」
「ふーん…足は普通のサイズなんだな」
「なっ!」
「そのまま3分待ってろ」
「へ?」
彼はまじまじと足を見たと思えば不意に立ち上がり、そのまま控え室を出て行ってしまった。
(3分?ていうかどこに?)
全く意味がわからずそのまま大人しくしていると、ほどなくして真崎さんは戻ってきた。
その手には中くらいの袋をひとつ手にして。
「?何ですか?それ」
「買ってきた。今日はこれ履いて仕事しろ」
「へ…?」
そう言いながら袋から取り出されたのは、私が履いていた靴とよく似たデザインの黒いパンプス。
けれど違うのは、大きめのビジューがついていることとヒールがほとんどないフラットシューズであること。