星屑ビーナス
「あ…真崎、さん…オハヨウゴザイマス」
「奥谷お前…朝から大声で人の悪口とは、いい度胸してるなぁ?あぁ?」
「悪口じゃないです!事実です!」
「よし、もう一発叩いてやるから頭貸せ」
私の発言はやはりばっちり聞こえていたらしく、怒る彼に私は叩かれたところをさすりながら苦笑いをこぼした。
(タイミングがいいんだか悪いんだか…)
すると、そんな彼の隣には女性が一人立っていたことに気付く。
「?真崎さん…こちらは?」
「あぁ、今日の心強い助っ人だよ」
「助っ人?」
「……」
かおりと二人視線を向ければ、その人は見た目まだ若い…恐らく私より年下であろう女の子。
揃えられた前髪に綺麗に巻かれた毛先。うちの会社の制服を着ていることから、美容部員…売り場スタッフなのだろう。
胸元の名札には『店長 三村』の文字。