星屑ビーナス



「で?お前はそんな華にヤキモチ妬いてたってわけ?」

「は!?」



や、ヤキモチって…!!

先程のかおりと同じことを言う真崎さんに、思わず激しく動揺してしまう。そんな私にもその顔は笑みを浮かべたまま。



「あー、だからあの態度かー。分かりやすいなお前〜」

「なっ、えっ!?別にそういうわけじゃっ…」

「よしよし、可愛い可愛い」



からかっているのか、頭をわしわしと撫でる手に思わず頬が赤くなる。





『可愛い』





なんて、軽々しく言葉にして



「…そうやって女の子口説いてるわけですか」

「?口説いてないけど。俺は思ったことを言っただけだよ」

「……」



思った、ことを



その言葉にますます全身は熱くなって、頬から耳まで真っ赤に染まっていくのが自分でもわかる。



< 95 / 334 >

この作品をシェア

pagetop