ぱすてるぴんく。
さっきまで俯いていた
顔が、はっきり見える。
くっきりとした二重の
目は大きくて。
意地悪そうに口角を
上げた唇。
カッコいい、
彼にはその言葉が似合う。
いや、爽やかって言った
ほうがいいかな。
とにかくこの人モテるだろうなぁっていう第一印象。
『あれ、頭打って
思考停止した?』
しばらく見とれていた
私に、彼はにこっと爽やかスマイルを向けた。
『ち…違います!』
やっぱり、見られてた。
恥ずかしくなって慌てて
否定する。
すると彼は
『あっそ。』
と、そっちから話かけて
きたくせに興味なさそうにまたスマホをいじり始めた。
…………え。
何だったの?
てか、あの人
私をバカ呼ばわりしたよね。
知らない人にバカ呼ばわり
される筋合いないんですけど。
何だか急に腹が立ってきたかも。
『あの!!』
あれこれ考える暇もなく
体が勝手に動いていた。