(短編)私と先輩の関係
これは、よく言う呼び出しってやつなんでしょうか。
それも、定番の人気がない体育館裏。
余計に、怖いです・・・
「あはは、そんな怯えた顔しないでよ」
先輩は大袈裟に笑った。
そうは言われても、怖いものは怖いんですけど・・・・
「今日の昼さー、中庭で紺野と一緒に弁当食べてたでしょ?付き合ってんの?」
「・・・え!?」
先輩の口から出た予想外の言葉に私は固まってしまった。
そうか、あの光景は端から見れば付き合っているように見られても仕方ないものだったのか。
否定しなければ・・・!
「い、いえ!違います!付き合ってないです!」
「そっかー、そうだよねえ・・・」
「・・・・・?」
先輩は、何かを考えているような、怪しげな顔をした。
はっ!もしかして・・・
紺野先輩、きれいな顔してるから、二年生の間ではモテモテなんじゃ・・・
だから、一緒にお昼を食べていた私を呼び出して、問い詰めようってことですか!
本当にこんな、少女漫画みたいな展開、あるんですね!
・・・・と、思っていたけれど、次に先輩が口にした言葉は、予想外のものだった。