(短編)私と先輩の関係
私と先輩の恋
最近、調子が悪いみたいです・・・。
先輩の過去を少しだけ垣間見てしまったからなのか、分からないのですが・・・
小説を書く手が一向に進みません。
私みたいな者が、易々と、紺野先輩をモデルにして小説を書いていることに、罪悪感を覚えます。
やっぱり前みたいに、遠くから見ているくらいが調度良かったのかもしれません。
ぽんっ
「んぎゃあ!」
何やら肩に手が乗せられた模様。
完全に油断していて、変な声が出ちゃいましたよ。
「あ・・・なんだ、紺野先輩でしたか・・・」
「・・・・お、はよ」
「おはよう、ございます」
サイズの合っていないダボダボのカーディガンの袖口を口元に当てて、先輩は相も変わらず恐る恐る、私に話しかけてくる。
「ちょっと、こっち」
そう言って、私の服の裾を掴む指先や、仕草は、女子そのもの。
私もその女子力を少し分けてもらいたいくらいです。