(短編)私と先輩の関係
そのまま引っ張られ、たどり着いたのは屋上。
「紺野先輩、もうすぐ、一時間目始まっちゃいますよ」
「一時間くらい・・・付き合え」
恥ずかしそうに目を潤ませてこちらを見るものだから、断らないわけにもいかない。
無意識のうちに私は、頷いてしまう。
「なにか、あったんですか?」
「なんでも、ない」
「そうですか?先輩今日、いつもより機嫌良さそうだと思ったんですが・・・」
「呼び出された・・・」
「へっ?」
「昨日、山本先生に・・・昼休み体育研究室来いって・・・」
やっぱり。
なにか、あったんじゃないですか。
まるで恋する乙女のように、顔を赤く染める先輩。
私でも、こんなに可愛い顔、できないです・・・。
「良かったですね!頑張ってください!」
「・・・・おー」
弱々しく、返事はしたものの、先輩はかなりソワソワしている様子。
あ、そういえば
先生と先輩の関係、結局まだ聞けていない。