(短編)私と先輩の関係
「やっぱり、俺なんかが、人を好きになっちゃ・・だめなんだ・・・・」
グスッ、と時折鼻を啜りながら、先輩は呟いた。
また、傷付いてる・・・。
「先輩、」
「ん・・・」
「まだ私のこと、信用できませんか?」
「分からないんだ・・・こんなことしてくるやつ、お前が初めてだから・・・」
擦りきれそうな声で、呟く。
それだけで私も、胸が締め付けられる。
「私、先輩とちゃんと向き合おうって、決めたんです」
「どういう、意味だよ、それ」
たしかに、
どういう意味でしょう。
改めて考えてみると、自分でも、よく分かりません。