吸血鬼少女の餌は意地悪幼なじみ!
菊宮に向けて拳を握り構えた瞬間…
俺の携帯が鳴った
「…命拾いしたな」
「う、うん、そうだね」
若干、腰抜け気味の菊宮を放置して電話に出る
『珪くん、殴っちゃダメ!』
通話一発目の言葉はそれだった
もちろん、相手は小花だ
「よく分かったな。俺が殴ろうとしてるの。もしかして、見えてんの?」
『うん、舞台袖から覗いてる』
それを聞いて、舞台に目をやると小花が舞台袖から覗いているのが見えた
「で?どうした?まさか、殴るのを止めるために電話したんじゃないだろ?」
『え、うん…あのね。血、欲しいんだけど…どーしよう』
あー、それは大変だね
菊宮のお仕置きは後回しだな
「わかった、そっちに行く」