吸血鬼少女の餌は意地悪幼なじみ!

意を決して珪くんに抱き付く
瞬間、香る珪くんの匂い


「…飲まないの?」

「の、飲むよ!」


そんなに急かさないでよ
平常心保つのに必死なんだから

一回深呼吸
そして、かぷっと珪くんの首に噛みつく

…美味しい
甘くて、優しくて、満たされる味


「…ごちそうさま」


欲が満たされ珪くんから離れ…られない
珪くんが離してくれない


「え、えっと…珪くん?」

「…ちょっと待って、軽い貧血…」


それは大変!
取り合えず、珪くんに抱き付かれたまま静止


「悪い…もう平気」


しばらくすると珪くんが離れた


「ごめんね…貰い過ぎた」

「平気。俺が軟弱過ぎただけ。ほら、帰るぞ」


平気って言ってるけど…
ちょっとフラついてる珪くん

うん、首から貰うのは極力避けよう
どーしても飲み過ぎちゃうみたいだしね




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