高校生彼氏
☆あきの☆
年下カレシ…
朝―――――目を覚ますと隣りには彼が眠っている。そのあどけない寝顔を見ていると、幸せを感じる反面、自分が犯罪者にでもなったかのような罪悪感も感じる。
部屋の壁を見るとキチンと几帳面にハンガーにかけられた制服。
そう、彼は高校生――――――
佐藤璃乃(あきの)23歳。看護師をしてます。そんな私が何で高校生と半同棲的な付き合いをしてるかと言えば…………
月日はさかのぼり、半年前。
私は彼氏にフラれて居酒屋で一人やけ酒をしていた。
既にお銚子五本と冷酒を……覚えがないくらい飲んでいた。
「お客さん、飲み過ぎだよ~?女一人物騒だし、タクシー呼んであげるから」
「大丈夫、大丈夫~♪こんな二股かけられて捨てられるような女誰も相手にしません♪」
親方の心遣いに投げキッスで答えると店を出た。夜風が気持ち良くてフラフラ歩き出す。
-捨てられちゃったなぁ………-
三年付き合った彼氏。結婚の約束もしてた。でも二股かけてたもう一人の方に子供が出来たからそっちと結婚するんだって。だからあっさりポイ。
「くっそ~!」
お酒のせいもあって、惨めで情けなくて涙が出てくる。
その時だった。
「お姉ちゃん一人?」
急に後ろから肩を抱かれてビックリして振り変える。そこにはチャラい格好をした男二人組。ナンパだ。しかも二人とも私に負けず劣らず酒臭い。
「可愛いね~。あ、お酒入ってる?俺らもちょうど飲み飽きてさぁ………」
一人の手がスカートの上からお尻を撫で始める。
「ちょっ………なにすんのよ!」
「いいからいいから♪どうせ一人なんでしょ?」
-一人………-
今の私には一番キツい言葉。誰もいないんだ………
油断して力を抜いた事でOKと判断したらしい。
肩を抱いてるもう一人が胸元に手を差し込もうとした瞬間。