高校生彼氏


◆◆◆




「おはよ~………」




朝8時。今日は久々の休みがライトと重なった貴重な休日。相当眠いけど頑張って起きた。

半分眠ったままキッチンに行くと既にライトはダイニングテーブルで新聞広げてコーヒータイム。
昨日あれだけ頑張って寝たの明るくなってからなのにこの人なんでこんなに早起きなんだろ……………若いからだな。







「おはよ」






-チュッ♪-








目覚めにはいつものようにライトからのキス。今日のは心なしか甘く感じるぞ♪






「そういえば昨日カレーそのままだった。よく火事ならなかったね」
「だって俺アキノ連れてく時コンロ止めたもん」
「あそ……」





新聞に視線落としながらしれっと言った。ぬかりはない訳ね……






ライトは高校生なのに朝必ず新聞を読む。別にスポーツ欄とか番組欄を読むなら普通なんだけど………政治経済とか株のページ読んでるんだよね。私なんか読んでもちんぷんかんぷんなのに……





コーヒーを淹れてライトの向かい側に腰を下ろす。





「そういえば昨日、頃合見て病室行ってみてって南ちゃんに頼んだんだけど………」
「げ、あれか……」
「何よ、『げ…』って。あのコすごいいい娘なんだから」
「そうなんだ……」
「私より全然若いんだよ。でも気立てもいいし気さくだし、絶対人の事悪く言わないから私大好きなんだ♪」





後輩の中野南ちゃん。今年の春入ったばかりだけど、持ち前の根性と笑顔でナース仲間にも患者さんにもすっかり馴染んで頑張ってる。


「あの娘だけに私達の事話しちゃった」
「へ~なんて?」
「とっても素敵な高校生の彼がいるんだよって♪」
「……恥ずかしい言い方すんなぁ」





ライトってば照れてるよ。可愛い☆すっかり冷めたコーヒーを淹れ変えてあげる。



「南ちゃんにも彼作ってあげたいなぁ。あんなにいい娘なんだもん。彼になった人幸せだよ」
< 27 / 101 >

この作品をシェア

pagetop