高校生彼氏
その後ライトがどうしたかなんて知らない。小走りでその場を立ち去ると、真っ直ぐアパートに帰った。
思った以上に冷静な自分に驚きながらまずした事。
シャワーを浴びて、部屋着に着替え、そして………長いこと眠った。
これから起こるであろう決戦に備えて――――――
「………………ん」
眩しくて目が覚める。時計を見ると………朝の四時。身体がだるい。随分早起きに見えるけど、13時間も寝ちゃった。
-お腹空いたな……-
モソモソ起き出してキッチンに向かった。
「えっ……」
ビックリした。リビングのソファーには見慣れた後ろ頭……ライト!?
いつから居たの?全然気付かなかった…。
そっと近寄ってみると……寝てる。ラブソファーに腰掛けて腕組みした状態ですっかり寝入ってる。几帳面で皺になるからと必ずハンガーにかけるライトが制服のままで。
-私が起きるの待ってたのかな。それとも朝帰り………。わかんないよ………-
モヤモヤする気持ち。何度も頭に浮かんでくる可愛いらしいラブちゃんの顔と《お姉さん》という言葉。
恋人です!そう言いたかった。でもお姉さんに誤解されるくらい年上の彼女なんてバレたらライトがバカにされちゃう。
ううん、本当は私の方が怖かったんだ。女の子にモテる格好いいライトの彼女がこんななんて……きっと冷たい視線を浴びるに違いない。鼻で笑われたりしたら……きっと耐えられない。
そっとライトの体に毛布をかける。隣りに座ってそっと髪を撫でてみた。柔らかなライトの髪…………
一人占めしたいほどライトがすき。六つも年下に夢中になるなんて………おかしいよ私。
「…………あ?あぁ」
ライトの目がうっすら開くと周りをキョロキョロ見回す。