高校生彼氏
そのまま数秒後…パタッとベッドに突っ伏したかと思ったら肩が揺れてる。笑ってるの!?人が真面目な話してるのにっ!
「アキノの気持ちはわかった。今度は俺がそれを解消する番」
立ち上がり様にチュッとおでこにキスされる。暖かくて柔らかくて私の大好きなライトの唇……
おもむろに携帯を取り出すとどこかにかけ始める。あの~院内で携帯の利用はご遠慮ください。
「あ、カズ?俺……悪いけどさぁ……あぁごめんって……うん、この間駅で会ったろ?あの時のメンツ集めて来て。絶対ラブは捕まえてこいよ?」
ラブちゃん?………ここに来るの?
ドクンドクンと心臓が嫌な音を立てる。
「どした?」
電話を切って振り返ったライトは私の顔色に気付いたのか近付いて来て、ベッドの縁に腰掛ける。
ゆっくりライトの顔が近付いてくる。
反射的に目をつぶると唇に柔らかくて湿った感触。舐めた!?
「なっ…!?」
「心配するなよ。大丈夫だからさ」
軽くウィンクして見せる。キザなのにしっくりきてるのがライトらしい。キスじゃないのにはビックリしたけど。
それから小一時間後、部屋の戸をノックする音。体がビクッと反応する。
「失礼しまーす」
入って来たのはこの前見た男の子三人と女の子、それに…
「こんにちは~♪」
にこやかに入って来たのは……ラブちゃん。ベッド脇にいたライトを見つけるとパッと表情が変わった。
「ライト~☆」
あぁっ、抱き付いた!ライトも腕を回してそれに答えてる。嫉妬で体から血の気が引くのが分かる。
でも………ライトの片手はなぜか私の手を握ったままだった。なんで?どっちか決め兼ねてるの?
「おー悪いな。お前ら彼女の誤解解いて欲しいんだよね」