【完】イケメン*眼鏡*ランデヴー
**5**
ちゅらさん
「ヤベー、プリンだよ、プリン。」
常夏の沖縄生活の中、山入端邸の洗面台でぶつくさ呟く、朝。
鏡に映る私の髪の毛は、金髪に、色褪せた赤のグラデーション、そして、生え際が真っ黒な何ともカッコ悪い髪型。
「おはよう悠莉……貴方、朝から何自分の顔睨んでるのよ。」
うーっと唸っていると、後ろから歯みがきをしに来た、寝起きです感満載の永太。
ってか、オッサンみたいにお腹掻いてるけどさ、チラチラ見えるヘソがやけに色っぽいんだよね。これ、ヤバイやつ。
「永太ってさ………ノンケだよね?」
「突然何ですか。確かにそちらの趣味の方にもモテますが、俺は至ってそちらの趣味はありませんから悪しからず。」
残念。永太って誘い受けっぽい体付きしてるからそうなのかなって思ってたけどノンケか。
「あまり余計なこと考えてると犯しますよ、プリンちゃん?」
「なっ……!お前が言うと冗談に聞こえないんだよ!ってか、独り言聞いてたんじゃん!」
にじり寄る永太から横っ飛びして回避すると、永太は楽しそうにクスクス笑った。