【完】イケメン*眼鏡*ランデヴー
車内から一歩足を踏み入れると、着いた地面の先から懐かしさかが込み上げる。
「着いたー!!」
両手を振り上げてその喜びを表現すると、その手が勢い余って永太の顎に一発入れてしまう。
「…………あ。」
その固い感触に背中がひやーっとして振り返ると、鬼畜が満面の笑みを浮かべてこちらを見ていた。
「あばばば……いやぁその、不可抗力じゃないですか、永太先生?」
「………そうですね、貴方にはもっと人間的な教育が必要かもしれませんね。『先生』として。」
そう呟いた永太は、私が逃げる間もなく首をホールド。
「ぐっへぇぇ!絞まってる!まだお昼なのにお星様が輝いてる!」
「それは良いことじゃないの!んん!?」
雅治に会うまでに私は別世界へ旅立つことになってしまうのか!?そんなの嫌だよー!
「やー!ぬーしてんやっさー!」
そんな中、この美しい土地に、大好きなテノールボイスが響き渡る。