【完】イケメン*眼鏡*ランデヴー
情けなくなったのと、恥ずかしくなったので穴があったら入りたい状態の私だけど、永太は寝転がったままだから、俯いて顔を隠す戦法が取れない。



そんな私の方へ永太が寝たまま寄ってきて、私の太股の上に頭を乗せる。



永太の切れ長の目に捕らえられ、視線を泳がせることさえ許されない私は、ただただ顔から得体の知れない熱を発するのみ。



「飾った言葉なんて要りません。悠莉からのその気持ちが、その一言が欲しかったのですから。」



「…………うぅぅ。こんな時に甘々モードに入るのはズルいと思うんだけど。」



やっぱり永太が甘いのは慣れない。だって、心臓を吐き出したいくらいに、ドキドキしてしまうんだもん。



力強いその掌と、甘いけどスパイシーな香り、涼しげで美しい顔、その魅惑のエロボイスに捕らわれて、私はもう、永太の蜘蛛の巣から逃げられないよ。
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