【完】イケメン*眼鏡*ランデヴー

居間に辿り着くと、既に20人くらいの人たちで大きな空間は賑わっていた。



「主役ぬ登場やっさー！」



参加している中の、既にお酒を飲んでいて真っ赤なおじさんが叫ぶと、わらわら、と知らない人達に囲まれる。



そりゃもう、言葉の通りどんちゃん騒ぎな空間に、飛び交ううちなーぐちに戸惑う。



うちなーぐちってマジで、私にとっては宇宙との振興な語源な訳で、何言ってんのかさっぱり。



「……すみませんねぇ。お祭り好きなんですよ。近所の人達、こんなに集まってしまいました。」



助け船を出してくれた永太が、隣でやれやれ、と肩を竦める。



「えっと……これは、何のお祭り？」



「貴方の歓迎会に決まっているでしょう？さ、おばぁが作ったご飯、食べなさいよ。」



ああ……なんて温かい場所。



全然知らない、赤の他人の私の為に、こんなにも沢山の人が集まってくれたなんて。



「永太ァ！盛り上がる曲、ゆたしく！」



「はぁぁ…仕方ありませんね。」



参加者の人に呼び止められた永太は立ち上がり、何か楽器を渡されている。