【完】イケメン*眼鏡*ランデヴー
「はーめー、なまちゃん。」



山入端が玄関で方言を叫ぶと、可愛らしい足音が奥の方から響く。



「今、なんて?」



「いちいち面倒ですね。おばあにただいま、と言ったのです。」



へー、『はーめー』がお祖母ちゃん、で『なまちゃん』がただいま、なんだ。



………って、んんん?



「ここさぁ、あんたの家?」



「そうですが、何かご不満でも?」



ええ不満ですとも!この短時間で生命の危機との遭遇何度もしましたから!生きて帰れんのかな私。



ぐぐぐ…と奥歯を噛み締めていると、しわしわの、ちいちゃなお婆ちゃんが姿を現した。



なんか、ジブリの世界の妖精さんみたいで超可愛い!どうしよう後で一緒に写メ撮ってタイムラインに載せようそうしよう。



お婆ちゃんはニコニコとポカポカの湯タンポみたいな笑顔で私を見上げる。



「めんそーれ、めんこいイナグーやっさーくとぅ。いそーさんわ。」



「よろしくお願いします。」



何言ってるか全く分かんなかったけど、とにかく可愛らしいお婆ちゃんに、私も自然と笑顔になる。
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